SSLとは?仕組みや必要性を初心者にもわかりやすく解説

SSLとは?仕組みや必要性を初心者にもわかりやすく解説

Webサイトを安全に閲覧するうえで欠かせない仕組みが「SSL」。SSLとは「Secure Socket Layer」の略です。SSL通信とは、SSLサーバー証明書を使用して、ホームページ閲覧者のブラウザとWebサーバー間の通信を暗号化することにより、安全なデータの送受信を実現する仕組みのことです。SSL通信を行っているWebページはURLが「http://」から「https://」になり、「s」はセキュリティを意味しています。また、インターネットエクスプローラを利用した場合、右下に鍵のマークが表示されます。これにより安全な通信が行われていることを確認できるのです。

SSLは、個人情報やクレジットカード情報などの大切なデータを暗号化し、第三者に盗み見されないように守る技術です。特に、ネットショップやお問い合わせフォームを持つサイトではSSLの導入が必須とされています。

参照:広島市水道局|SSL(暗号化通信)について

本記事では、SSLの仕組みや役割、導入の必要性について、初心者の方にもわかりやすく解説します。初めてWebサイトを運営する方や、SSLの重要性をしっかり理解しておきたい方は、ぜひ参考にしてください。

ABLENETレンタルサーバー

SSLとはWeb通信を暗号化し第三者からの盗聴や改ざんを防ぐ技術

インターネット上で個人情報をやり取りする機会が増えた現代、Webサイトの「安全性」が強く求められています。そこで重要な役割を果たしているのが「SSL(Secure Sockets Layer)」です。SSLは、Webブラウザとサーバー間の通信を暗号化し、第三者によるデータの盗み見や改ざんを防ぐ技術です。

例えば、ログイン情報やクレジットカード番号を送信する際、SSLによって情報が暗号化されることで、安全にやり取りできるようになります。SSLは個人サイトはもちろん、企業のWebサイトでも導入が必須となりつつあります。

Webサイトからの情報を送信する際に、その情報を暗号化するためのもので、これにより送信される情報を悪意を持った第三者から守ると同時に、送信される情報が改ざんされていないことを証明できる技術です。

SSLの仕組みは鍵と証明書によって安全な通信経路をつくる

SSLの基本的な仕組みは、「公開鍵」と「秘密鍵」という2種類の暗号鍵を使って、安全な通信経路を確立することです。WebサーバーにはSSL証明書がインストールされており、ユーザーがそのサイトにアクセスすると、サーバー側は公開鍵とともに証明書を送信します。ユーザーのブラウザはこの証明書を検証し、信頼できると判断された場合に、通信を開始します。

このプロセスを「SSLハンドシェイク」と呼び、以降の通信は強力に暗号化されることで、第三者がデータを盗み見ることは極めて困難になります。つまり、SSLは「認証」と「暗号化」によって、安心してデータを送受信できる環境を整える役割を担っているのです。

EV-SSLガイドラインに基づき認証局がEV-SSL証明書を市場へ提供し始めて以降、既存のOV、DVといったサーバー証明書タイプについてもCA/Browser Forumとしてガイドラインを策定しようという機運がForumメンバー内に⾼まり、認証局各社が個々のルールで既にビジネスを展開していた状況下、新たに業界としてルールを整理する形でBaseline Requirementsを策定し、これ以降パブリック証明書のルール設定機構として認知される存在となった

引用元:総務省|Webサイト認証(SSLサーバー証明書)の現状と課題

SSL対応サイトは「https」で始まり鍵マークが表示される

SSLが有効に設定されたWebサイトは、URLの先頭が「http」ではなく「https」となり、ブラウザのアドレスバーには鍵のアイコンが表示されるのが特徴です。これにより、訪問者はそのサイトがSSLで保護されていることを一目で確認できます。

また、証明書の種類によっては企業名が表示される「EV SSL」などもあり、より高い信頼性をアピールできます。一方で、「https」と鍵マークが表示されていても、設定が古い、または自己署名証明書である場合は警告が出ることも。

SSLに対応していることは、個人情報を扱うサイトにとって最低限のセキュリティ対策であり、ユーザーの安心感を高めるうえでも非常に重要です。

証明書の内容をチェックする

パソコンなどの場合は簡単に証明書の内容をチェックすることができます。会社名や認証局の名前、EV-SSLに対応したWebブラウザならば会社の大まかな住所も表示されます。また、一部ブラウザである緑文字のURL表示はEV-SSL証明書の証でもあるので覚えておきましょう。

引用元:みんなで使おうサイバーセキュリティ・ポータルサイト

TLSはSSLの後継として開発されたより安全な暗号化規格

TLS(Transport Layer Security)は、SSLの脆弱性を改善する形で開発された暗号化通信の規格であり、現在ではSSLよりもTLSが主流になっています。実際、多くのWebブラウザやサーバーでは、TLS 1.2やTLS 1.3が利用されています。

「TLS暗号設定ガイドライン」は、TLSサーバーの構築者や運営者が適切なセキュリティを考慮した暗号設定ができるようにするためのガイドラインです。「様々な利用上の判断材料も加味した合理的な根拠」を重視して、TLS通信での実現すべき安全性と必要となる相互接続性とのトレードオフを考慮した3つの設定基準(「高セキュリティ型」「推奨セキュリティ型」「セキュリティ例外型」)を設けており、各々の設定基準に対応して、TLSサーバーで設定すべき具体的な要求設定(「遵守項目」と「推奨項目」)を決めております。

引用元: IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

TLSは、SSLと同様に「公開鍵」と「秘密鍵」を用いた暗号通信を行いますが、より高度な暗号アルゴリズムを採用し、パフォーマンスや安全性の両面で優れた技術とされています。今日「SSL対応」と表現される多くのサイトも、実際にはTLSを使用しており、SSLという言葉は便宜上の総称として使われていることが多いです。

つまり、セキュリティ対策の現場では、SSL=TLSと理解されるケースが一般的です。

  • TLS1.0

TLSの初期バージョンで、SSL3.0の後継として1999年に登場しました。ハッシュアルゴリズムにSHA-1を使用し、当時はWindows XPなどで広く採用されましたが、POODLE攻撃への脆弱性が残るため、現在では非推奨とされています。

  • TLS1.1

TLS1.0の強化版で、AES暗号の導入やBEAST攻撃などへの対策が施されました。引き続きSHA-1を使用しており、セキュリティ上の懸念が残ることから、現在では使用停止が推奨されています。2021年には主要ブラウザでもサポートが終了しました。

  • TLS1.2

2008年に策定され、SHA-2系のアルゴリズムに対応するなど、安全性が大幅に向上しました。現在最も多くのWebサイトで利用されており、多くのサーバーやブラウザがデフォルトで対応する暗号化規格となっています。

  • TLS1.3

2018年に登場した最新版で、従来のバージョンに比べ暗号スイートを簡素化し、通信の高速化とセキュリティ強化を実現。前方秘匿性(PFS)を強化し、不要な機能を削除することで攻撃リスクも低減しました。今後の主流となるプロトコルです。

なぜSSLが必要?ユーザーの信頼と安全性を高める必須要素

Webサイト運営において、SSLの導入はもはや「あると便利な機能」ではなく「欠かせない基本対策」となっています。個人情報を扱うかどうかに関わらず、SSLを導入していないサイトは信頼性が低いと判断され、ユーザーの離脱を招きかねません。

また、Googleをはじめとする検索エンジンも、SSL対応を評価の対象とするなど、SEOにおいても重要視されています。

SSL未対応のサイトでは、ブラウザに「保護されていない通信」と表示されることがあり、訪問者の不安を招く要因になります。セキュリティの向上はもちろん、集客やコンバージョンにも関わる重要な要素ですので、ぜひ押さえておきましょう。

個人情報やログイン情報の漏洩を防ぐために欠かせない

Webサイト上でやり取りされる情報は、SSLが未対応のままだとすべて「平文(暗号化されていない状態)」で送受信されます。これにより、悪意のある第三者が通信内容を傍受し、ユーザーの名前、メールアドレス、ログインパスワード、クレジットカード情報などが簡単に盗み取られてしまう可能性があるのです。

SSLを導入することで、通信内容は暗号化され、たとえデータが傍受されたとしても、内容を解析されるリスクは大幅に下がります。特にログイン機能や問い合わせフォームを備えたサイトでは、SSLによる暗号化は必須のセキュリティ対策です。

常時SSLの目的(メリット)を説明した図

引用元:総務省|Webサイト認証(SSLサーバー証明書)の現状と課題

ユーザーの情報を守るという観点からも、SSLの導入は避けて通れません。

GoogleはSSL対応をランキング要因として重視している

Googleは、2014年にSSL対応を検索順位の評価要因として取り入れることを公式に発表しました。

アルゴリズムでのシグナルとして、暗号化された安全な接続をサイトで使用しているかを考慮に入れたテストを実施してきました。この実験ではよい結果が得られているため、ユーザーがもっと安全にサイトを閲覧できるよう、すべてのサイト所有者の皆様にhttpからhttpsへの切り替えをおすすめしたいと考えています。

引用元:Google 検索セントラル ブログ

これは「より安全なWebを目指す」というGoogleの方針によるものであり、SSL化されたサイトは検索結果で優遇される可能性があります。さらに、Google ChromeではSSL未対応のページに対して「保護されていない通信」と警告表示される仕様になっており、ユーザーに不安感を与えてしまうリスクも高まっています。

結果として、SEO面だけでなくユーザーの信頼獲得や離脱防止という観点からも、SSLの導入は大きな意味を持つのです。信頼性と集客力を高めたいWebサイトには、SSL化が欠かせない要素だと言えるでしょう。

SSL証明書の種類と選び方は目的に合わせて使い分ける

SSL証明書には、主に「ドメイン認証(DV)」「企業認証(OV)」「EV(Extended Validation)証明書」の3種類があり、どのタイプを選ぶかはWebサイトの目的や規模によって異なります。個人ブログや小規模サイトであれば導入が簡単なDVで十分な場合が多いですが、企業の公式サイトやECサイトでは、より信頼性の高いOVやEVの導入が求められます。

それぞれ認証レベルや表示される情報、発行までの時間などが異なるため、自分のサイトに合った証明書を選ぶことが大切です。ここでは、それぞれのSSL証明書の特徴と選び方についてわかりやすく解説します。

個人・ブログ運営ならドメイン認証(DV)が扱いやすい

個人のブログや情報発信サイトなど、主に閲覧を目的とした小規模なWebサイトには「ドメイン認証(DV)」タイプのSSL証明書が適しています。DV証明書は、証明書を取得する際にそのドメインの所有者であることさえ確認できれば良く、書類提出や会社情報の認証などは必要ありません。

発行スピードも早く、多くのレンタルサーバーでは無料で提供されているため、導入ハードルが非常に低いのが特徴です。ただし、サイト所有者の実在性までは確認されないため、信頼性が重視される取引サイトなどには不向きです。とはいえ、閲覧者に「https」や鍵マークを表示できるため、最低限のセキュリティ対策としては十分です。

企業サイトやECサイトにはOVまたはEV証明書が適している

企業が運営するコーポレートサイトや、個人情報やクレジットカード情報を扱うECサイトには、「企業認証(OV)」または「EV(拡張認証)」タイプのSSL証明書が推奨されます。これらの証明書は、ドメインの所有確認に加えて、企業の存在を証明するための登記簿や連絡先情報などの公的書類が必要です。

EV証明書では、ブラウザ上に組織名が表示されるため、ユーザーからの信頼度がさらに高まります。証明書の発行には数日を要する場合もありますが、顧客との取引が発生するようなサイトでは信頼性の向上に大きく寄与します。

ブランドの信用性を担保したい企業にとって、OVやEV証明書の導入は必須とも言えるでしょう。

初心者向けSSL導入方法はレンタルサーバーの自動設定が最適解

SSLの導入は、Webサイトの安全性を確保するうえで欠かせないステップですが、初心者にとっては「難しそう」「設定が複雑そう」と感じられることも少なくありません。実際、手動で証明書を取得してインストールするには、一定のサーバー知識や操作手順の理解が必要です。

そこで注目されているのが、レンタルサーバーの「自動SSL設定」機能です。多くのレンタルサーバーでは、契約直後から無料でSSLが適用されるため、専門知識がなくてもすぐに安全なWebサイトを公開できます。

手動での証明書取得とインストールは手間と知識が必要

SSL証明書の導入を手動で行う場合、証明書発行機関(CA)から証明書を取得し、自分でサーバーにインストールする必要があります。この手順には、CSR(証明書署名要求)の生成、秘密鍵の管理、サーバー構成ファイルの変更など、専門的な作業が伴います。慣れていない方にとっては大きな負担になり、万が一設定ミスをしてしまうと、Webサイトが表示されなくなるリスクが高いです。

また、有料証明書の場合は支払い手続きも必要で、導入までに数日かかることも。セキュリティ強化のためとはいえ、こうした手間やトラブルを避けたい方には、手軽な自動SSL設定機能が備わったレンタルサーバーの利用がおすすめです。

ABLENETレンタルサーバーなら無料SSLをすぐに導入できる

ABLENETのレンタルサーバーでは、全プランに無料のSSL証明書(Let’s Encrypt)が標準搭載されており、ドメインやサーバーの契約後、すぐにSSL化が可能です。しかも設定は自動で行われるため、面倒な証明書の取得やインストール作業は一切不要。

ABLENETレンタルサーバーなら無料SSLをすぐに導入できる

SSLの有効期限が近づくと、自動的に更新される仕組みも整っており、運営中に手動で更新作業を行う必要もありません。特にWeb初心者や個人ブログ運営者にとって、「知識がなくてもSSL化された安全なサイトが作れる」点は大きな魅力です。

これからホームページを立ち上げる方や、既存サイトのセキュリティを強化したい方にとって、ABLENETは非常に頼れる選択肢となるでしょう。

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サーバー・ドメイン契約後すぐにSSLが有効化され特別な設定は不要

ABLENETでは、独自ドメインの取得とサーバー契約を完了させると、SSL証明書の設定が自動的に行われます。通常、SSL証明書の発行からインストールまでには複雑なステップが必要ですが、ABLENETならそうした工程を省略でき、初心者でも安心して導入可能です。

また、証明書の更新も自動で行われるため、有効期限を意識する必要もありません。常時SSL(https)化された状態でサイトを運用できるため、セキュリティの高いWeb環境を手軽に実現できます。

WordPressとの連携もスムーズでSSL化されたブログを即公開できる

ABLENETではWordPressの簡単インストール機能に対応しており、SSL設定も同時に自動適用されます。

ABLENETではWordPressの簡単インストール機能に対応

つまり、サーバー契約後すぐに「https」で始まる安全なブログを公開できるということです。管理画面から複雑な設定を行う必要はなく、数クリックでSSL化されたWordPressサイトを立ち上げることが可能です。

さらに、プラグインやリダイレクト設定も最小限に抑えられるため、運用もスムーズ。Web初心者でもセキュリティに強いブログ運営をすぐにスタートできます。

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SSLについてよくある質問(FAQ)に回答

SSLはWebサイトの安全性を高めるために欠かせない技術ですが、「具体的に何が変わるの?」「無料で使えるの?」「ブログでも必要?」といった疑問を抱く方も多いでしょう。初めてWebサイトを運営する方にとっては、SSLの必要性や導入方法、費用などがわかりづらく、不安につながりがちです。

ここでは、SSLに関するよくある質問に対して、わかりやすく丁寧に回答していきます。SSL導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

Q
SSLを導入しないとどうなりますか?
A

SSLを導入していないWebサイトでは、通信が暗号化されていないため、ユーザーが入力したパスワードや個人情報が第三者に盗み見られるリスクがあります。特にお問い合わせフォームやログイン機能のあるページでは、重大なセキュリティ上の問題になりかねません。

また、Google Chromeなどの主要ブラウザでは、SSL非対応サイトに「保護されていません」という警告が表示され、ユーザーに不安を与える原因にもなります。SEO(検索順位)にも悪影響を及ぼす可能性があり、SSL未対応のサイトは集客面でも不利になります。

Webサイトの信頼性と安全性を確保するためにも、SSLの導入は必須と言えるでしょう。

Q
SSLは無料で使えるのでしょうか?
A

はい、現在は多くのレンタルサーバーで「Let’s Encrypt」などの無料SSL証明書が提供されており、費用をかけずにSSLを導入できます。ABLENETのようなレンタルサーバーでは、契約と同時に自動的にSSLが有効化されるため、初心者でも簡単に導入可能です。

一方で、法人向けやECサイト向けには、企業情報を含む信頼性の高い有料SSL証明書(OV証明書・EV証明書)も存在します。これらはブランド力の強化やユーザーへの安心感の提供につながりますが、個人やブログ運営者であれば、無料SSLで十分な効果を得られます。

Q
個人のWordPressサイトでもSSLは必要?
A

はい、WordPressで作成したサイトでもSSLの導入は必須です。理由は主に2つあります。

1つ目はセキュリティの確保。WordPressではログイン画面やお問い合わせフォームなど、個人情報を入力する機会があるため、SSLで通信を暗号化することが重要です。

2つ目はSEOの観点です。GoogleはSSL化されたサイト(https)をランキング要因のひとつとして評価しており、検索結果にも良い影響を与えます。

また、SSL対応していないWordPressサイトは、ブラウザに「保護されていません」と表示されることがあり、訪問者に不安を与える原因になります。信頼されるブログ運営を目指すなら、SSL対応は初期段階で行っておくべき基本的な対策です。

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ABLENET

運営者情報

ABLENET®は株式会社ケイアンドケイコーポレーションが提供するホスティングサービスです。レンタルサーバー(共用サーバー)、VPS(仮想サーバー)、GPUサーバーを提供しています。

SSLとは?仕組みや必要性を初心者にもわかりやすく解説

SSLとは?仕組みや必要性を初心者にもわかりやすく解説

Webサイトを安全に閲覧するうえで欠かせない仕組みが「SSL」。SSLとは「Secure Socket Layer」の略です。SSL通信とは、SSLサーバー証明書を使用して、ホームページ閲覧者のブラウザとWebサーバー間の通信を暗号化することにより、安全なデータの送受信を実現する仕組みのことです。SSL通信を行っているWebページはURLが「http://」から「https://」になり、「s」はセキュリティを意味しています。また、インターネットエクスプローラを利用した場合、右下に鍵のマークが表示されます。これにより安全な通信が行われていることを確認できるのです。

SSLは、個人情報やクレジットカード情報などの大切なデータを暗号化し、第三者に盗み見されないように守る技術です。特に、ネットショップやお問い合わせフォームを持つサイトではSSLの導入が必須とされています。

参照:広島市水道局|SSL(暗号化通信)について

本記事では、SSLの仕組みや役割、導入の必要性について、初心者の方にもわかりやすく解説します。初めてWebサイトを運営する方や、SSLの重要性をしっかり理解しておきたい方は、ぜひ参考にしてください。

ABLENETレンタルサーバー

SSLとはWeb通信を暗号化し第三者からの盗聴や改ざんを防ぐ技術

インターネット上で個人情報をやり取りする機会が増えた現代、Webサイトの「安全性」が強く求められています。そこで重要な役割を果たしているのが「SSL(Secure Sockets Layer)」です。SSLは、Webブラウザとサーバー間の通信を暗号化し、第三者によるデータの盗み見や改ざんを防ぐ技術です。

例えば、ログイン情報やクレジットカード番号を送信する際、SSLによって情報が暗号化されることで、安全にやり取りできるようになります。SSLは個人サイトはもちろん、企業のWebサイトでも導入が必須となりつつあります。

Webサイトからの情報を送信する際に、その情報を暗号化するためのもので、これにより送信される情報を悪意を持った第三者から守ると同時に、送信される情報が改ざんされていないことを証明できる技術です。

SSLの仕組みは鍵と証明書によって安全な通信経路をつくる

SSLの基本的な仕組みは、「公開鍵」と「秘密鍵」という2種類の暗号鍵を使って、安全な通信経路を確立することです。WebサーバーにはSSL証明書がインストールされており、ユーザーがそのサイトにアクセスすると、サーバー側は公開鍵とともに証明書を送信します。ユーザーのブラウザはこの証明書を検証し、信頼できると判断された場合に、通信を開始します。

このプロセスを「SSLハンドシェイク」と呼び、以降の通信は強力に暗号化されることで、第三者がデータを盗み見ることは極めて困難になります。つまり、SSLは「認証」と「暗号化」によって、安心してデータを送受信できる環境を整える役割を担っているのです。

EV-SSLガイドラインに基づき認証局がEV-SSL証明書を市場へ提供し始めて以降、既存のOV、DVといったサーバー証明書タイプについてもCA/Browser Forumとしてガイドラインを策定しようという機運がForumメンバー内に⾼まり、認証局各社が個々のルールで既にビジネスを展開していた状況下、新たに業界としてルールを整理する形でBaseline Requirementsを策定し、これ以降パブリック証明書のルール設定機構として認知される存在となった

引用元:総務省|Webサイト認証(SSLサーバー証明書)の現状と課題

SSL対応サイトは「https」で始まり鍵マークが表示される

SSLが有効に設定されたWebサイトは、URLの先頭が「http」ではなく「https」となり、ブラウザのアドレスバーには鍵のアイコンが表示されるのが特徴です。これにより、訪問者はそのサイトがSSLで保護されていることを一目で確認できます。

また、証明書の種類によっては企業名が表示される「EV SSL」などもあり、より高い信頼性をアピールできます。一方で、「https」と鍵マークが表示されていても、設定が古い、または自己署名証明書である場合は警告が出ることも。

SSLに対応していることは、個人情報を扱うサイトにとって最低限のセキュリティ対策であり、ユーザーの安心感を高めるうえでも非常に重要です。

証明書の内容をチェックする

パソコンなどの場合は簡単に証明書の内容をチェックすることができます。会社名や認証局の名前、EV-SSLに対応したWebブラウザならば会社の大まかな住所も表示されます。また、一部ブラウザである緑文字のURL表示はEV-SSL証明書の証でもあるので覚えておきましょう。

引用元:みんなで使おうサイバーセキュリティ・ポータルサイト

TLSはSSLの後継として開発されたより安全な暗号化規格

TLS(Transport Layer Security)は、SSLの脆弱性を改善する形で開発された暗号化通信の規格であり、現在ではSSLよりもTLSが主流になっています。実際、多くのWebブラウザやサーバーでは、TLS 1.2やTLS 1.3が利用されています。

「TLS暗号設定ガイドライン」は、TLSサーバーの構築者や運営者が適切なセキュリティを考慮した暗号設定ができるようにするためのガイドラインです。「様々な利用上の判断材料も加味した合理的な根拠」を重視して、TLS通信での実現すべき安全性と必要となる相互接続性とのトレードオフを考慮した3つの設定基準(「高セキュリティ型」「推奨セキュリティ型」「セキュリティ例外型」)を設けており、各々の設定基準に対応して、TLSサーバーで設定すべき具体的な要求設定(「遵守項目」と「推奨項目」)を決めております。

引用元: IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

TLSは、SSLと同様に「公開鍵」と「秘密鍵」を用いた暗号通信を行いますが、より高度な暗号アルゴリズムを採用し、パフォーマンスや安全性の両面で優れた技術とされています。今日「SSL対応」と表現される多くのサイトも、実際にはTLSを使用しており、SSLという言葉は便宜上の総称として使われていることが多いです。

つまり、セキュリティ対策の現場では、SSL=TLSと理解されるケースが一般的です。

  • TLS1.0

TLSの初期バージョンで、SSL3.0の後継として1999年に登場しました。ハッシュアルゴリズムにSHA-1を使用し、当時はWindows XPなどで広く採用されましたが、POODLE攻撃への脆弱性が残るため、現在では非推奨とされています。

  • TLS1.1

TLS1.0の強化版で、AES暗号の導入やBEAST攻撃などへの対策が施されました。引き続きSHA-1を使用しており、セキュリティ上の懸念が残ることから、現在では使用停止が推奨されています。2021年には主要ブラウザでもサポートが終了しました。

  • TLS1.2

2008年に策定され、SHA-2系のアルゴリズムに対応するなど、安全性が大幅に向上しました。現在最も多くのWebサイトで利用されており、多くのサーバーやブラウザがデフォルトで対応する暗号化規格となっています。

  • TLS1.3

2018年に登場した最新版で、従来のバージョンに比べ暗号スイートを簡素化し、通信の高速化とセキュリティ強化を実現。前方秘匿性(PFS)を強化し、不要な機能を削除することで攻撃リスクも低減しました。今後の主流となるプロトコルです。

なぜSSLが必要?ユーザーの信頼と安全性を高める必須要素

Webサイト運営において、SSLの導入はもはや「あると便利な機能」ではなく「欠かせない基本対策」となっています。個人情報を扱うかどうかに関わらず、SSLを導入していないサイトは信頼性が低いと判断され、ユーザーの離脱を招きかねません。

また、Googleをはじめとする検索エンジンも、SSL対応を評価の対象とするなど、SEOにおいても重要視されています。

SSL未対応のサイトでは、ブラウザに「保護されていない通信」と表示されることがあり、訪問者の不安を招く要因になります。セキュリティの向上はもちろん、集客やコンバージョンにも関わる重要な要素ですので、ぜひ押さえておきましょう。

個人情報やログイン情報の漏洩を防ぐために欠かせない

Webサイト上でやり取りされる情報は、SSLが未対応のままだとすべて「平文(暗号化されていない状態)」で送受信されます。これにより、悪意のある第三者が通信内容を傍受し、ユーザーの名前、メールアドレス、ログインパスワード、クレジットカード情報などが簡単に盗み取られてしまう可能性があるのです。

SSLを導入することで、通信内容は暗号化され、たとえデータが傍受されたとしても、内容を解析されるリスクは大幅に下がります。特にログイン機能や問い合わせフォームを備えたサイトでは、SSLによる暗号化は必須のセキュリティ対策です。

常時SSLの目的(メリット)を説明した図

引用元:総務省|Webサイト認証(SSLサーバー証明書)の現状と課題

ユーザーの情報を守るという観点からも、SSLの導入は避けて通れません。

GoogleはSSL対応をランキング要因として重視している

Googleは、2014年にSSL対応を検索順位の評価要因として取り入れることを公式に発表しました。

アルゴリズムでのシグナルとして、暗号化された安全な接続をサイトで使用しているかを考慮に入れたテストを実施してきました。この実験ではよい結果が得られているため、ユーザーがもっと安全にサイトを閲覧できるよう、すべてのサイト所有者の皆様にhttpからhttpsへの切り替えをおすすめしたいと考えています。

引用元:Google 検索セントラル ブログ

これは「より安全なWebを目指す」というGoogleの方針によるものであり、SSL化されたサイトは検索結果で優遇される可能性があります。さらに、Google ChromeではSSL未対応のページに対して「保護されていない通信」と警告表示される仕様になっており、ユーザーに不安感を与えてしまうリスクも高まっています。

結果として、SEO面だけでなくユーザーの信頼獲得や離脱防止という観点からも、SSLの導入は大きな意味を持つのです。信頼性と集客力を高めたいWebサイトには、SSL化が欠かせない要素だと言えるでしょう。

SSL証明書の種類と選び方は目的に合わせて使い分ける

SSL証明書には、主に「ドメイン認証(DV)」「企業認証(OV)」「EV(Extended Validation)証明書」の3種類があり、どのタイプを選ぶかはWebサイトの目的や規模によって異なります。個人ブログや小規模サイトであれば導入が簡単なDVで十分な場合が多いですが、企業の公式サイトやECサイトでは、より信頼性の高いOVやEVの導入が求められます。

それぞれ認証レベルや表示される情報、発行までの時間などが異なるため、自分のサイトに合った証明書を選ぶことが大切です。ここでは、それぞれのSSL証明書の特徴と選び方についてわかりやすく解説します。

個人・ブログ運営ならドメイン認証(DV)が扱いやすい

個人のブログや情報発信サイトなど、主に閲覧を目的とした小規模なWebサイトには「ドメイン認証(DV)」タイプのSSL証明書が適しています。DV証明書は、証明書を取得する際にそのドメインの所有者であることさえ確認できれば良く、書類提出や会社情報の認証などは必要ありません。

発行スピードも早く、多くのレンタルサーバーでは無料で提供されているため、導入ハードルが非常に低いのが特徴です。ただし、サイト所有者の実在性までは確認されないため、信頼性が重視される取引サイトなどには不向きです。とはいえ、閲覧者に「https」や鍵マークを表示できるため、最低限のセキュリティ対策としては十分です。

企業サイトやECサイトにはOVまたはEV証明書が適している

企業が運営するコーポレートサイトや、個人情報やクレジットカード情報を扱うECサイトには、「企業認証(OV)」または「EV(拡張認証)」タイプのSSL証明書が推奨されます。これらの証明書は、ドメインの所有確認に加えて、企業の存在を証明するための登記簿や連絡先情報などの公的書類が必要です。

EV証明書では、ブラウザ上に組織名が表示されるため、ユーザーからの信頼度がさらに高まります。証明書の発行には数日を要する場合もありますが、顧客との取引が発生するようなサイトでは信頼性の向上に大きく寄与します。

ブランドの信用性を担保したい企業にとって、OVやEV証明書の導入は必須とも言えるでしょう。

初心者向けSSL導入方法はレンタルサーバーの自動設定が最適解

SSLの導入は、Webサイトの安全性を確保するうえで欠かせないステップですが、初心者にとっては「難しそう」「設定が複雑そう」と感じられることも少なくありません。実際、手動で証明書を取得してインストールするには、一定のサーバー知識や操作手順の理解が必要です。

そこで注目されているのが、レンタルサーバーの「自動SSL設定」機能です。多くのレンタルサーバーでは、契約直後から無料でSSLが適用されるため、専門知識がなくてもすぐに安全なWebサイトを公開できます。

手動での証明書取得とインストールは手間と知識が必要

SSL証明書の導入を手動で行う場合、証明書発行機関(CA)から証明書を取得し、自分でサーバーにインストールする必要があります。この手順には、CSR(証明書署名要求)の生成、秘密鍵の管理、サーバー構成ファイルの変更など、専門的な作業が伴います。慣れていない方にとっては大きな負担になり、万が一設定ミスをしてしまうと、Webサイトが表示されなくなるリスクが高いです。

また、有料証明書の場合は支払い手続きも必要で、導入までに数日かかることも。セキュリティ強化のためとはいえ、こうした手間やトラブルを避けたい方には、手軽な自動SSL設定機能が備わったレンタルサーバーの利用がおすすめです。

ABLENETレンタルサーバーなら無料SSLをすぐに導入できる

ABLENETのレンタルサーバーでは、全プランに無料のSSL証明書(Let’s Encrypt)が標準搭載されており、ドメインやサーバーの契約後、すぐにSSL化が可能です。しかも設定は自動で行われるため、面倒な証明書の取得やインストール作業は一切不要。

ABLENETレンタルサーバーなら無料SSLをすぐに導入できる

SSLの有効期限が近づくと、自動的に更新される仕組みも整っており、運営中に手動で更新作業を行う必要もありません。特にWeb初心者や個人ブログ運営者にとって、「知識がなくてもSSL化された安全なサイトが作れる」点は大きな魅力です。

これからホームページを立ち上げる方や、既存サイトのセキュリティを強化したい方にとって、ABLENETは非常に頼れる選択肢となるでしょう。

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サーバー・ドメイン契約後すぐにSSLが有効化され特別な設定は不要

ABLENETでは、独自ドメインの取得とサーバー契約を完了させると、SSL証明書の設定が自動的に行われます。通常、SSL証明書の発行からインストールまでには複雑なステップが必要ですが、ABLENETならそうした工程を省略でき、初心者でも安心して導入可能です。

また、証明書の更新も自動で行われるため、有効期限を意識する必要もありません。常時SSL(https)化された状態でサイトを運用できるため、セキュリティの高いWeb環境を手軽に実現できます。

WordPressとの連携もスムーズでSSL化されたブログを即公開できる

ABLENETではWordPressの簡単インストール機能に対応しており、SSL設定も同時に自動適用されます。

ABLENETではWordPressの簡単インストール機能に対応

つまり、サーバー契約後すぐに「https」で始まる安全なブログを公開できるということです。管理画面から複雑な設定を行う必要はなく、数クリックでSSL化されたWordPressサイトを立ち上げることが可能です。

さらに、プラグインやリダイレクト設定も最小限に抑えられるため、運用もスムーズ。Web初心者でもセキュリティに強いブログ運営をすぐにスタートできます。

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SSLについてよくある質問(FAQ)に回答

SSLはWebサイトの安全性を高めるために欠かせない技術ですが、「具体的に何が変わるの?」「無料で使えるの?」「ブログでも必要?」といった疑問を抱く方も多いでしょう。初めてWebサイトを運営する方にとっては、SSLの必要性や導入方法、費用などがわかりづらく、不安につながりがちです。

ここでは、SSLに関するよくある質問に対して、わかりやすく丁寧に回答していきます。SSL導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

Q
SSLを導入しないとどうなりますか?
A

SSLを導入していないWebサイトでは、通信が暗号化されていないため、ユーザーが入力したパスワードや個人情報が第三者に盗み見られるリスクがあります。特にお問い合わせフォームやログイン機能のあるページでは、重大なセキュリティ上の問題になりかねません。

また、Google Chromeなどの主要ブラウザでは、SSL非対応サイトに「保護されていません」という警告が表示され、ユーザーに不安を与える原因にもなります。SEO(検索順位)にも悪影響を及ぼす可能性があり、SSL未対応のサイトは集客面でも不利になります。

Webサイトの信頼性と安全性を確保するためにも、SSLの導入は必須と言えるでしょう。

Q
SSLは無料で使えるのでしょうか?
A

はい、現在は多くのレンタルサーバーで「Let’s Encrypt」などの無料SSL証明書が提供されており、費用をかけずにSSLを導入できます。ABLENETのようなレンタルサーバーでは、契約と同時に自動的にSSLが有効化されるため、初心者でも簡単に導入可能です。

一方で、法人向けやECサイト向けには、企業情報を含む信頼性の高い有料SSL証明書(OV証明書・EV証明書)も存在します。これらはブランド力の強化やユーザーへの安心感の提供につながりますが、個人やブログ運営者であれば、無料SSLで十分な効果を得られます。

Q
個人のWordPressサイトでもSSLは必要?
A

はい、WordPressで作成したサイトでもSSLの導入は必須です。理由は主に2つあります。

1つ目はセキュリティの確保。WordPressではログイン画面やお問い合わせフォームなど、個人情報を入力する機会があるため、SSLで通信を暗号化することが重要です。

2つ目はSEOの観点です。GoogleはSSL化されたサイト(https)をランキング要因のひとつとして評価しており、検索結果にも良い影響を与えます。

また、SSL対応していないWordPressサイトは、ブラウザに「保護されていません」と表示されることがあり、訪問者に不安を与える原因になります。信頼されるブログ運営を目指すなら、SSL対応は初期段階で行っておくべき基本的な対策です。