WordPressとは?初心者でも作れるWebサイト作成ツールを完全解説

「自分でホームページを作りたいけど、何から始めればいいの?」
「専門知識がなくても本格的なWebサイトは作れるの?」
そんな疑問を持った際に、真っ先に候補に浮かぶのは「WordPress(ワードプレス)」ではないでしょうか。プログラミング知識ゼロでも本格的なWebサイトが作れるため、世界で最も人気のあるCMS(コンテンツ管理システム)です。いまや世界中のWebサイトの40%以上がWordPressで作られているという事実は、その使いやすさと信頼性を物語っています。
ブログから企業サイト、オンラインショップまで、あらゆるタイプのWebサイトを低コストで構築できるのがWordPressの魅力です。その基礎知識から具体的な始め方、メリット・デメリット、よくある疑問まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

目次
WordPressとはWebサイトやブログを作成・管理するCMS

WordPressは、初心者からプロまで幅広く利用されているWebサイト作成・管理システムです。ほとんどのブログやホームページを簡単に作成でき、デザインや機能を自由にカスタマイズできる強力なツールです。
プログラムやサーバーなど、専門的な知識がなくても直感的な操作で魅力的なWebサイトを構築・運営できるため、個人利用から企業サイトまで幅広く採用されています。まず、このWordPressがどういったものなのか、基本的な概念や構造などを解説していきます。
CMSとはコンテンツを簡単に作成・管理・公開するシステム

CMS(コンテンツマネジメントシステム)とは、Webサイト上のコンテンツを簡単に作成・管理・公開するためのシステムです。
CMSを使えばHTMLやCSSといった、Webサイト開発用のプログラムを覚える必要がなく、文書作成ソフトを使うような感覚でWebサイトの記事を書いたり画像を追加したりできます。
WordPressはそんなCMSの中でも最も人気があるCMSで、使いやすさと拡張性を兼ね備えています。ブラウザ上で直接文章を入力し、ボタン一つで公開できる手軽さが、プログラミング知識のない方でも気軽に始められる理由の一つです。従来のWebサイト制作では、HTMLやCSSの知識が必須でしたが、WordPressならそうした技術的なハードルを大幅に下げてくれます。
世界中のサイトの40%以上がWordPressを使う理由
世界中のWebサイトの40%以上がWordPressで作られているという事実は、改めて凄い数字です。
「こんなに多くの人が使っているのはなぜだろう?」ここまで読んでこられてそう思われた方も多いのではないでしょうか? WordPressには大きな特徴として、「無料で利用できること」が挙げられます。完全なオープンソースのため、導入への敷居が個人レベルでも低いのです。
それに加え、操作が直感的で学習コストが低いこと、そして膨大な数のテーマやプラグインが用意されており、使いやすさもずばぬけています。
また、世界中に広大なユーザーコミュニティがあり、疑問点があればすぐに解決策を見つけられる環境が整っていることも大きいでしょう。ニッチなCMSとは異なり、個人ブロガーから大企業まで幅広く利用されているのは、シンプルながらも高度なカスタマイズが可能な点が評価されているからです。
拡張性の高さにより、成長するサイトに合わせて機能を追加していける点も魅力となっています。実際、有名企業や大手メディアもWordPressを採用していますから、その信頼性は実証済みなのです。
WordPressで作れるサイトの種類!ブログだけじゃない
WordPressは元々ブログ用のプラットフォームとして登場しましたが、現在ではさまざまなタイプのWebサイトを作ることができます。
個人ブログはもちろん、企業の公式サイト、ポートフォリオサイト、ECサイト(オンラインショップ)、会員制サイト、予約システム、不動産物件サイトなど、幅広い用途に対応しています。適切なテーマとプラグインを組み合わせることで、複雑なシステムを介さない限りは、ほぼどんなWebサイトでも構築可能です。
特に「WooCommerce」というプラグインを使えば本格的なオンラインショップを作れ、いまや多くの企業がWordPressベースのECサイトを運営しています。ECサイトの目的に合わせて必要な機能を追加していける柔軟性がWordPressの大きな強みなのです。たとえば、フォトグラファーならポートフォリオに特化したテーマを選び、レストランなら予約システムのプラグインを追加するといった具合に、業種や目的に合わせたカスタマイズが可能です。
WordPress.orgとWordPress.comの違いを解説

初めてWordPressに触れる方がよく混乱するポイントとして、「2つのWordPressがあるって聞いたけど、どう違うの?」というものがあります。
WordPressには「WordPress.org」と「WordPress.com」という2つのサービスがあるためです。この違いはなんでしょうか。
WordPress.orgは「セルフホスト型」と呼ばれ、WordPressのソフトウェアを自分でサーバーにインストールして使うタイプです。自由度が高く、さまざまなテーマやプラグインを使用できますが、レンタルサーバーやドメインを自分で契約・設定する必要があります。
一方、WordPress.comは「ホスティング型」と呼ばれ、アカウントを作るだけですぐにブログを始められるサービスです。初期設定が簡単である反面、無料プランでは広告が表示されたり、カスタマイズの自由度が制限されたりします。
本格的なサイト運営を考えるなら、少し知識と手間はかかりますが、WordPress.orgの方が長期的には自由度が高くおすすめです。具体的には、WordPress.orgではプラグインが自由に使えますが、WordPress.comでは有料プラン以上でないとプラグインを使えない制限があります。「時間と手間を取るか、コストを取るか」という二者択一ですね。
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WordPressを使うメリット!なぜこんなに人気なの?

WordPressが世界中で愛用される理由は、一言で言うなら、「初心者にも使いやすく、それでいて高度な機能を持ち合わせている」から。費用を抑えながらプロフェッショナルなサイトを構築できる点や、継続的な更新のしやすさが、個人から企業まで幅広いニーズにぴったり合致します。また、成長するビジネスに合わせて拡張できる柔軟性も大きな魅力です。一度習得すれば、何度でも活用できるスキルが身につくという点も、多くの人がWordPressを選ぶ理由の一つでしょう。
ここではそうしたメリットについて、詳細に整理をしてみます。
無料で使えるオープンソースソフトウェアである
WordPressの最大の魅力の一つは、オープンソースソフトウェア(OSS)として「完全無料で利用できる」点です。高価なWebサイト制作サービスと比べて初期コストを大幅に抑えられます。オープンソースとは、ソースコードが公開されており、誰でも自由に利用・改変・再配布できるソフトウェアのことです。時間と手間さえかければ、コストをかけずにいくらでも機能を拡充できます。
なお、WordPress自体の利用料はかかりませんが、実際に運用する際にはレンタルサーバー代(月額数百円〜)とドメイン代(年間数千円程度)が必要になる点は理解しておきましょう。それでも従来のWeb制作と比べると非常にリーズナブルな価格で高品質なサイトを作れるのがWordPressの大きな強みです。
通常のWeb制作会社に依頼すると数十万円かかるようなサイトも、WordPressを使えば数万円程度で構築可能です。これは特に予算の限られる個人や小規模事業者にとって大きなメリットでしょう。
プログラミング知識ゼロでもサイト更新が簡単にできる
WordPressの管理画面は非常に直感的で使いやすく設計されており、プログラミングの知識がなくても簡単に記事の投稿や編集ができます。
SNSの投稿感覚で文章を入力し、画像を挿入したり、段落や見出しを整えたりできます。
最新のブロックエディターでは、文章や画像、動画などの「ブロック」を自由にマウスで動かし、配置するだけで見栄えの良いページを作成できます。
また、下書き保存や予約投稿など便利な機能も充実しています。サイトの更新をする際も、自分のペースで情報を発信できるため、時間とコストの両方を大幅に節約できます。これは特に情報の鮮度が重要なビジネスサイトにとって大きなメリットとなります。たとえば飲食店のメニュー変更やセールの告知など、タイムリーな情報発信が簡単にできます。また、更新作業を社内で完結できるため、外注コストの削減にもつながります。
豊富なテーマでデザインを自由にカスタマイズできる
「簡単にWebサイトが作れるといっても、デザインが不安…」
確かに、ほとんどのCMSではデザインの選択肢は乏しく、「そこは自分でやってください」となっているケースが多いのですが、WordPressであればこの点も安心です。WordPressには何千もの「テーマ」と呼ばれるデザインテンプレートが用意されているからです。これがオープンソースの強みで、世界中のユーザーがデザイン提供をしてくれているのです。
数が多いため、無料のものから有料のプレミアムテーマまで、用途や好みに合わせて選べます。ブログ、ポートフォリオ、企業サイト、ECサイトなど、目的に合ったデザインをすぐに適用できます。テーマを選んだ後も、色や配置、フォントなどをカスタマイズパネルから簡単に変更できるため、プログラミングの知識がなくても自分だけのオリジナルデザインを作り上げることができるのです。
また、レスポンシブデザイン(スマホやタブレットでも見やすく表示されるデザイン)に対応したテーマが多いため、どのデバイスからアクセスしても適切に表示されるサイトを簡単に構築できます。
デザインの知識がなくてもプロが作ったようなおしゃれなサイトを手軽に作れるのは安心ですよね。たとえば、「Astra」「OceanWP」「GeneratePress」などの人気テーマは、直感的な操作でデザインを細かく調整できるため、初心者でも自分好みのサイトデザインを実現できます。一方で、機能性が落ちてしまうデザインもあるため、見た目以外の部分も考慮したデザイン選びは必要です。
機能拡張プラグインでできることが無限に広がる
WordPressの強力な特徴の一つが「プラグイン」と呼ばれる機能拡張システムです。プラグインとはWordPressに新しい機能を追加するためのツールで、現在なんと5万種類以上ものプラグインが公開されています。
たとえば、お問い合わせフォーム、SNSシェアボタン、アクセス解析、セキュリティ強化、SEO対策、キャッシュ高速化など、必要な機能を後から簡単に追加できます。
特に人気なのがWooCommerceというプラグインで、これを導入するだけでWordPressサイトがフル機能のオンラインショップに変わります。
プラグインはほとんどがボタン一つでインストール・有効化でき、専門的な知識は必要ありません。サイトの成長に合わせて必要な機能を追加していけるため、小さく始めて徐々に拡張していくことが可能です。「こんな機能があったら便利なのに」と思ったら、ほとんどの場合それを実現するプラグインが既に存在しています。たとえば、多言語サイトにしたい場合は「WPML」や「Polylang」、会員制サイトにしたい場合は「MemberPress」など、目的に応じた最適なプラグインを選べます。
一点だけ注意がいるのが、WordPressのバージョンアップをした際、プラグインが機能を停止したり、不具合を起こす可能性があることです。こうなるとプラグイン側のバージョンアップを待つしかないのですが、WordPressのバージョンアップはプラグインとの相性を考えて実行すべきでしょう。
SEO対策がしやすくGoogleから見つけてもらいやすい
検索エンジンで表示順位を上げるための施策をSEO対策と呼びます。
「せっかくサイトを作っても誰も見てくれないのでは……」という懸念も、WordPressを使うことで解決に結びつきます。WordPressはSEO(検索エンジン最適化)に強いプラットフォームとして知られているのです。
WordPressは標準でSEOに配慮した構造になっていますので、SEOがよくわからない人でもご安心ください。対策に必須とされるクリーンなコード、適切なHTML構造、パーマリンク(URL)のカスタマイズなど、SEOの基本要素が最初から組み込まれています。
さらにYoast SEOなどの人気プラグインを導入すれば、SEO初心者でも簡単に踏み込んだSEO最適化ができます。タイトルやメタディスクリプションの編集、キーワード分析、内部リンクの提案、サイトマップの自動生成など、SEOに必要な作業をガイド付きで行えるのです。
これらの対策により、WordPressで作成したWebサイトなら、Googleなどの検索エンジンからの訪問者を増やし、サイトの認知度や集客力を高められます。
競合の多いWebの世界で見つけてもらいやすいサイトを作れるのは、ビジネスにとって大きなアドバンテージとなります。SEO対策は継続的な取り組みが必要ですが、WordPressならプラグインのサポートを受けながら効率的に実施できます。
スマホアプリでどこからでも更新可能な使いやすさ
WordPressの便利な機能の一つが、公式のスマホアプリ(iOS/Android)から記事の投稿や編集ができる点です。
外出先やカフェ、移動中の電車の中でも、スマホさえあればすぐにサイトを更新できます。写真を撮ってSNS感覚でそのまま記事に追加したり、下書きを保存しておいて後から仕上げたりすることも簡単です。特にブログやニュースサイトなど、情報の速報性が重要なサイトでは大きなメリットとなります。
また、コメント管理や統計情報の確認もアプリから行えるため、サイトの状況をいつでもチェックできます。これによりパソコンがなくても気軽にサイト運営ができ、更新頻度を高められます。
これを応用すると、ライフスタイルやビジネススタイルに合わせて柔軟にサイト管理が可能となります。たとえばイベント開催中の様子をリアルタイムで更新したり、営業時間の急な変更をすぐに告知したりといった、タイムリーな情報発信が可能になります。
WordPressはアプリの操作性も非常に直感的で、基本的な更新作業はほとんど制限なく行えるのが魅力です。
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WordPressのデメリットと対処法をわかりやすく解説
ここからはWordPressの課題とその解決策について説明します。どんな優れたツールにも長所と短所があります。WordPressの潜在的な問題点を理解し、適切に対処することで、より安全で効果的なサイト運営が可能になります。
サーバー・ドメイン設定の初期ハードルがある
WordPressを使い始める際の最初のハードルが、レンタルサーバーとドメインの設定です。WordPress自体は無料ですが、インターネット上に公開するためにはレンタルサーバー(Webサイトのデータを保存する場所)とドメイン(example.comなどのWebサイトのアドレス)が必要になります。
日常的にインターネットを使っていても、初心者にはこれらの選定や契約、設定は複雑に感じるかもしれません。
WordPressの初期設定は確かに少し手間がかかりますが、一度設定してしまえばその後のサイト運営はとても簡単になります。この最初のハードルを乗り越えることで、自由度の高いWebサイトを手に入れられるのです。初めての方は、以下を参考に、日本語サポートが充実したレンタルサーバーを選ぶと安心です。
レンタルサーバーの簡単インストール機能を活用しよう
初期設定の難しさを解消するための手段として、国内のサービスが安定したレンタルサーバーの選択があります。これらの国内の多くのレンタルサーバーでは「かんたんインストール」や「WordPressクイックスタート」といった機能が用意されているからです。
これを利用すれば、専門知識がなくても数分でWordPressをインストールできます。たとえば、ABLENETレンタルサーバーでは、管理画面から数クリックでWordPressをインストールできるシステムが整っています。
また、初心者向けのレンタルサーバーでは、ドメイン取得からWordPressのインストール、初期設定までをガイド付きで進められるサービスもあります。
さらに、最近ではWordPressが最初から設定された状態で提供される「マネージドWordPress」というサービスも増えており、技術的な設定をほとんど気にせずにサイト構築に集中できます。これらのサービスを利用することで、初期設定のハードルをグッと下げられるので、WordPressビギナーの方は積極的に活用するとよいでしょう。
具体的な手順としては、まずレンタルサーバーの公式サイトから申し込み、ドメインを契約し、サーバーの管理画面からWordPressインストールのメニューを選択するだけ、です。
あとは画面の指示に従って進めれば、10分程度でWordPressの初期設定が完了します。
セキュリティは定期的なアップデートが必要である
WordPressを安全に使い続けるためには、定期的なアップデートが欠かせません。WordPressのコアソフトウェア、テーマ、プラグインは頻繁にアップデートされ、セキュリティの脆弱性が修正されたり、新機能が追加されたりします。これらのアップデートを怠ると、古いバージョンの脆弱性を狙ったハッキングの標的になる可能性があります。
特に人気のプラットフォームであるWordPressは攻撃者の標的になりやすいため、常に最新の状態を保つことが重要です。アップデート作業自体はWordPressの管理画面から数クリックで実行できますが、サイトの規模が大きくなったり、プラグインが増えたりすると、管理の手間が増えてくることも事実です。
ただし、最新版にアップデートする際は、既存の機能に影響が出ないか確認するため、重要なアップデートの前にはバックアップを取っておくことをお勧めします。前述の通り、プラグインがWordPress本体のアップデートに対応していない、といったこともあるからです。
定期的なメンテナンスの習慣をつけることで、安全なサイト運営が可能になります。アップデートの際には、まず重要なデータのバックアップを取り、テスト環境でアップデートの影響を確認してから本番環境に適用するのが理想的です。
自動アップデート機能を有効にする設定方法
WordPressの定期的なアップデートの手間を省くために、自動アップデート機能を活用することも一つの方法です。WordPressには標準で一部の自動アップデート機能が組み込まれており、重要な機能だけは放っておいてもアップデートしてくれます。この機能は、さらに設定を拡張することができます。自動アップデートを有効にするには、まずWordPressの管理画面から「設定」→「一般」に進み、「WordPress の自動更新を有効化する」にチェックを入れます。これにより、セキュリティアップデートが自動的に適用されるようになります。
さらに、すべてのアップデートを自動化したい場合は、専用のプラグインを使うことで実現できます。「Easy Updates Manager」や「Companion Auto Update」などのプラグインを使えば、より細かい設定が可能になります。たとえば、特定のプラグインだけ自動更新したり、大規模なアップデートは手動で行うといった柔軟な設定ができます。
自動アップデートを設定することで、常に最新の状態を保ちながら、管理の手間を大幅に削減できます。ただし、重要なサイトでは、自動アップデートによる予期せぬ不具合に備えて、定期的なバックアップは欠かさないようにしましょう。
自動アップデートを設定しておけば、セキュリティに関する緊急の修正パッチなども自動的に適用されるため、忙しい方や複数のWordPressサイトを運営している方には特に便利な機能です。
不正アクセスやハッキングなどセキュリティリスクがある
WordPressは世界中で最も使われているCMSであるため、残念ながらハッカーからの標的にもなりやすいプラットフォームです。適切な対策を怠ると、不正アクセスやマルウェア感染、データの改ざんなどのリスクがあります。
特に弱いパスワードの使用、古いバージョンのWordPressやプラグインの放置、信頼性の低いプラグインの使用などは、セキュリティ上の大きな脆弱性となります。また、レンタルサーバーのセキュリティ設定が不十分な場合も危険です。
しかし、これらのリスクは適切な対策を取ることで大幅に軽減できます。具体的には、強力なパスワードの使用、定期的なアップデート、不要なプラグインの削除、定期的なバックアップの取得などが基本的な対策となります。また、セキュリティプラグインを導入することで、ブルートフォース攻撃(パスワード総当たり攻撃)の防止やファイルの監視、マルウェアのスキャンなど、多層的な防御が可能になります。
適切なセキュリティ対策を講じることで、WordPressサイトを安全に運営できます。セキュリティ対策は面倒に感じるかもしれませんが、サイトが乗っ取られるといったトラブルを防ぐために不可欠な作業と言えます。
セキュリティ対策のプラグインを導入しよう
WordPressのセキュリティを強化するために、専用のセキュリティプラグインというものもあり、この導入がおすすめです。人気のセキュリティプラグインには「Wordfence Security」「Sucuri Security」「All In One WP Security & Firewall」など。
これらのプラグインは、多様なセキュリティ機能を提供しています。ファイアウォール機能で不審なアクセスやブルートフォース攻撃を自動的にブロックしたり、マルウェアスキャンでサイト内のファイルを定期的にチェックしたりします。また、ログイン保護機能でログイン試行回数を制限したり、二段階認証を導入したりすることも可能です。二段階認証は極めて強力で効果的なセキュリティ対策と言われています。さらに、ファイル変更監視機能で不正なファイル改ざんを検知したり、攻撃元のIPアドレスを自動的にブロックしたりする機能も備えています。
こうしたセキュリティプラグインの導入は非常に簡単で、WordPress管理画面の「プラグイン」→「新規追加」から検索してインストールするだけです。インストール後は、プラグインの推奨設定に従って基本的なセキュリティ設定を行いましょう。無料版でも十分な機能が提供されていますが、より高度な保護が必要な場合は有料版へのアップグレードも検討するとよいです。
特に訪問者の多いサイトや、個人情報を扱うサイトでは、セキュリティ対策に万全を期することが重要です。
WordPressはやめた方がいいという意見があるのはなぜ?
近年、「WordPressはもう古い」「他のCMSやサービスに乗り換えるべき」という意見を目にすることがあります。その理由としてよく挙げられるのが、セキュリティリスク、サイト速度の問題、管理の複雑さなどです。特に多くのプラグインを導入すると、サイトが重くなったり、互換性の問題が発生したりすることがあります。また、最新のWebテクノロジーへの対応が遅いという指摘もあります。
さらに、最近ではWebflowやWixなどのノーコードツールや、Gatsby、Nextなどの静的サイトジェネレーターが台頭してきており、特定の用途ではWordPressよりも適している場合もあります。確かに、シンプルなポートフォリオサイトや小規模なブログであれば、より手軽なサービスの方が向いているかもしれません。
しかし、これらの問題の多くは適切な設定やプラグインの選定、定期的なメンテナンスによって解決できるものです。また、プラグインを使い過ぎるなど、運用の方法に問題があるケースも散見します。
WordPressは進化を続けており、ブロックエディターの導入など、モダンなWeb開発のトレンドを取り入れる努力も行われています。多様なニーズに対応できる柔軟性、豊富なリソースとコミュニティの存在、長期運用の実績などを考慮すると、ほとんどのケースでWordPressは依然として優れた選択肢であると言えるでしょう。
サイト速度の問題も、キャッシュプラグインやCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)の活用で大幅に改善できます。結局のところ、自分のニーズとスキルレベルに合った選択をすることが最も重要なのです。
代替サービスが登場しているがOSSの透明性や信頼性で優位
それでもこうしたことが話題になる背景として、近年、WordPressの代わりになりそうな、Wix、Squarespace、WebflowなどのWebサイト構築サービスや、HeadlessCMSと呼ばれる新しいタイプのCMSが登場し、選択肢が広がっていることもあります。
これらのサービスは、より直感的なデザインインターフェース、高速なサイト表示、セキュリティ面での安心感などをアピールポイントとしています。特に技術的な知識が全くない初心者や、特定の用途(ポートフォリオサイトやシンプルな企業サイトなど)に特化したサイトを作りたい場合は、これらの代替サービスが適している場合もあります。
しかし、WordPressがオープンソースソフトウェア(OSS)である点は、さまざまな点で大きな優位性があります。OSSは透明性が高く、ソースコードが公開されており、誰でも中身を確認できるので、「開発者の数が桁違い」と言えるのです。これにより、たとえば、プラグインやデザインの数が無数にあったり、セキュリティの脆弱性が発見されれば世界中の開発者によって迅速に修正されるなどの利点があるわけです。
またWordPressは特定の企業に依存することなく、サイトの所有権と自由度が保証されます。
一方、多くの代替サービスは「クローズドシステム」であり、サービス提供会社に依存する形になります。料金体系の変更、機能の廃止、最悪の場合はサービス自体の終了などのリスクがあり、長期運用を考えるとWordPressの方が安心感があります。
何よりも、WordPressの膨大なプラグインエコシステムとコミュニティによるサポートは、他のどのプラットフォームも追随できていない強みです。サイトの成長に合わせて無限に拡張できる柔軟性と、20年近い実績に裏打ちされた信頼性は、依然としてWordPressの大きなアドバンテージとなっていますし、これに打ち勝つサービスが今後登場するは疑問です。
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WordPressに関するよくある質問と回答
WordPressを始めるにあたって、多くの初心者の方が抱きがちな疑問について、わかりやすく回答します。これらの情報を参考に、WordPressでのサイト作りに対する不安を解消し、自信を持って始められるようになりましょう。今回紹介する基本的な疑問点を理解しておくだけでも、WordPressを始める際の大きな助けになるはずです。
WordPressは初心者でも十分に使いこなせるシステムです。確かにWordPressの初期設定(サーバーやドメインの契約など)には少しハードルを感じるかもしれませんが、一度設定してしまえばその後の操作はとても直感的です。記事の投稿や編集は、SNSのような感覚で行えます。
WordPressの初心者にやさしい特徴として、視覚的なエディターがあります。見たままの編集ができるブロックエディターを搭載しているため、直感的に操作できます。また、管理画面は日本語対応で使いやすく設計されています。初心者向けの解説記事や動画が豊富にあり、困ったときに質問できるコミュニティも充実しています。
もし最初の設定に不安があれば、WordPressが簡単にインストールできるレンタルサーバーを選ぶと良いでしょう。サーバー会社のサポートや初心者向けのWordPress講座も活用できます。多くの方がプログラミング知識ゼロの状態からWordPressを始め、素敵なサイトを運営しています。最初は基本機能だけを使い、徐々に高度な機能に挑戦していくのがおすすめです。実際、WordPressユーザーの多くは専門的なIT知識を持たないまま、素晴らしいサイトを作り上げています。
WordPressは非常に柔軟性が高く、ほぼすべてのタイプのWebサイトに対応できます。特にブログやニュースサイトには最適で、記事の投稿・管理・カテゴリ分けなどの機能が充実しています。企業サイトやポートフォリオも専門知識なしでプロフェッショナルに作れます。WooCommerceプラグインを使えば本格的なECサイトの構築も可能です。また、会員限定コンテンツを持つメンバーシップサイトや、レストラン・美容院などの予約システムも専用プラグインで実現できます。
特に定期的に更新するコンテンツがあるサイトや、成長に合わせて機能を拡張したいサイトに向いています。複数の管理者による運営も権限設定が柔軟にできるため便利です。非常に複雑な動的機能が必要な大規模サイトでは専用開発システムが適している場合もありますが、高速化プラグインを使えばほとんどのケースでパフォーマンス問題は解決できるでしょう。
最近ではコーポレートサイトや政府機関のサイト、有名メディアサイトなど、大規模で信頼性の高いサイトでもWordPressが採用されています。その汎用性と拡張性の高さから、小規模なブログから大規模なポータルサイトまで、幅広い用途で活躍しています。実際、ソニー、ディズニー、ブルームバーグなどの大企業もWordPressを採用しており、その信頼性と柔軟性は実証済みです。
WordPressとWixやJimdoなどのホームページ作成サービスの主な違いは自由度と拡張性にあります。WordPressは圧倒的に自由度が高く、あらゆる機能を追加できますが、ホームページ作成サービスは提供機能以上のことはできません。
コスト面ではホームページ作成サービスは月額利用料(数千円〜)が発生しますが、WordPressは無料で、サーバー代とドメイン代(合計で月数百円程度から)だけで済みます。長期運用ではWordPressの方がコスト効率が良い場合が多いです。
データの所有権もWordPressではすべて自分のものですが、ホームページ作成サービスではサービス側にデータがあり、サービス終了時にデータ損失のリスクがあります。学習曲線について、ホームページ作成サービスは初期学習コストが低くすぐに始められますが、WordPressは初期設定に手間がかかる代わりに応用範囲が広がります。SEO対策もWordPressの方が高度なカスタマイズが可能です。
初めてサイトを作る方や手軽に始めたい方にはホームページ作成サービスも良い選択肢ですが、長期運用や機能拡張、コンテンツ所有権を重視する方にはWordPressが適しています。多くの企業がホームページ作成サービスからWordPressに移行するのも、自由度の高さとコスト効率の良さが理由です。
WordPressでのサイト構築は、初めは少し学習が必要ですが、一度マスターすれば次第に簡単になり、あなたのWebサイトはあなたの思い描いた通りに成長していくでしょう。初心者の方でも、コミュニティの助けを借りながら、素晴らしいWebサイトを作れるのです。将来的にビジネスの成長に合わせてサイトも進化させたいと考えている方には、特にWordPressがおすすめです。
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ABLENET
運営者情報
ABLENET®は株式会社ケイアンドケイコーポレーションが提供するホスティングサービスです。レンタルサーバー(共用サーバー)、VPS(仮想サーバー)、GPUサーバーを提供しています。
WordPressとは?初心者でも作れるWebサイト作成ツールを完全解説

「自分でホームページを作りたいけど、何から始めればいいの?」
「専門知識がなくても本格的なWebサイトは作れるの?」
そんな疑問を持った際に、真っ先に候補に浮かぶのは「WordPress(ワードプレス)」ではないでしょうか。プログラミング知識ゼロでも本格的なWebサイトが作れるため、世界で最も人気のあるCMS(コンテンツ管理システム)です。いまや世界中のWebサイトの40%以上がWordPressで作られているという事実は、その使いやすさと信頼性を物語っています。
ブログから企業サイト、オンラインショップまで、あらゆるタイプのWebサイトを低コストで構築できるのがWordPressの魅力です。その基礎知識から具体的な始め方、メリット・デメリット、よくある疑問まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

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WordPressとはWebサイトやブログを作成・管理するCMS

WordPressは、初心者からプロまで幅広く利用されているWebサイト作成・管理システムです。ほとんどのブログやホームページを簡単に作成でき、デザインや機能を自由にカスタマイズできる強力なツールです。
プログラムやサーバーなど、専門的な知識がなくても直感的な操作で魅力的なWebサイトを構築・運営できるため、個人利用から企業サイトまで幅広く採用されています。まず、このWordPressがどういったものなのか、基本的な概念や構造などを解説していきます。
CMSとはコンテンツを簡単に作成・管理・公開するシステム

CMS(コンテンツマネジメントシステム)とは、Webサイト上のコンテンツを簡単に作成・管理・公開するためのシステムです。
CMSを使えばHTMLやCSSといった、Webサイト開発用のプログラムを覚える必要がなく、文書作成ソフトを使うような感覚でWebサイトの記事を書いたり画像を追加したりできます。
WordPressはそんなCMSの中でも最も人気があるCMSで、使いやすさと拡張性を兼ね備えています。ブラウザ上で直接文章を入力し、ボタン一つで公開できる手軽さが、プログラミング知識のない方でも気軽に始められる理由の一つです。従来のWebサイト制作では、HTMLやCSSの知識が必須でしたが、WordPressならそうした技術的なハードルを大幅に下げてくれます。
世界中のサイトの40%以上がWordPressを使う理由
世界中のWebサイトの40%以上がWordPressで作られているという事実は、改めて凄い数字です。
「こんなに多くの人が使っているのはなぜだろう?」ここまで読んでこられてそう思われた方も多いのではないでしょうか? WordPressには大きな特徴として、「無料で利用できること」が挙げられます。完全なオープンソースのため、導入への敷居が個人レベルでも低いのです。
それに加え、操作が直感的で学習コストが低いこと、そして膨大な数のテーマやプラグインが用意されており、使いやすさもずばぬけています。
また、世界中に広大なユーザーコミュニティがあり、疑問点があればすぐに解決策を見つけられる環境が整っていることも大きいでしょう。ニッチなCMSとは異なり、個人ブロガーから大企業まで幅広く利用されているのは、シンプルながらも高度なカスタマイズが可能な点が評価されているからです。
拡張性の高さにより、成長するサイトに合わせて機能を追加していける点も魅力となっています。実際、有名企業や大手メディアもWordPressを採用していますから、その信頼性は実証済みなのです。
WordPressで作れるサイトの種類!ブログだけじゃない
WordPressは元々ブログ用のプラットフォームとして登場しましたが、現在ではさまざまなタイプのWebサイトを作ることができます。
個人ブログはもちろん、企業の公式サイト、ポートフォリオサイト、ECサイト(オンラインショップ)、会員制サイト、予約システム、不動産物件サイトなど、幅広い用途に対応しています。適切なテーマとプラグインを組み合わせることで、複雑なシステムを介さない限りは、ほぼどんなWebサイトでも構築可能です。
特に「WooCommerce」というプラグインを使えば本格的なオンラインショップを作れ、いまや多くの企業がWordPressベースのECサイトを運営しています。ECサイトの目的に合わせて必要な機能を追加していける柔軟性がWordPressの大きな強みなのです。たとえば、フォトグラファーならポートフォリオに特化したテーマを選び、レストランなら予約システムのプラグインを追加するといった具合に、業種や目的に合わせたカスタマイズが可能です。
WordPress.orgとWordPress.comの違いを解説

初めてWordPressに触れる方がよく混乱するポイントとして、「2つのWordPressがあるって聞いたけど、どう違うの?」というものがあります。
WordPressには「WordPress.org」と「WordPress.com」という2つのサービスがあるためです。この違いはなんでしょうか。
WordPress.orgは「セルフホスト型」と呼ばれ、WordPressのソフトウェアを自分でサーバーにインストールして使うタイプです。自由度が高く、さまざまなテーマやプラグインを使用できますが、レンタルサーバーやドメインを自分で契約・設定する必要があります。
一方、WordPress.comは「ホスティング型」と呼ばれ、アカウントを作るだけですぐにブログを始められるサービスです。初期設定が簡単である反面、無料プランでは広告が表示されたり、カスタマイズの自由度が制限されたりします。
本格的なサイト運営を考えるなら、少し知識と手間はかかりますが、WordPress.orgの方が長期的には自由度が高くおすすめです。具体的には、WordPress.orgではプラグインが自由に使えますが、WordPress.comでは有料プラン以上でないとプラグインを使えない制限があります。「時間と手間を取るか、コストを取るか」という二者択一ですね。
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WordPressを使うメリット!なぜこんなに人気なの?

WordPressが世界中で愛用される理由は、一言で言うなら、「初心者にも使いやすく、それでいて高度な機能を持ち合わせている」から。費用を抑えながらプロフェッショナルなサイトを構築できる点や、継続的な更新のしやすさが、個人から企業まで幅広いニーズにぴったり合致します。また、成長するビジネスに合わせて拡張できる柔軟性も大きな魅力です。一度習得すれば、何度でも活用できるスキルが身につくという点も、多くの人がWordPressを選ぶ理由の一つでしょう。
ここではそうしたメリットについて、詳細に整理をしてみます。
無料で使えるオープンソースソフトウェアである
WordPressの最大の魅力の一つは、オープンソースソフトウェア(OSS)として「完全無料で利用できる」点です。高価なWebサイト制作サービスと比べて初期コストを大幅に抑えられます。オープンソースとは、ソースコードが公開されており、誰でも自由に利用・改変・再配布できるソフトウェアのことです。時間と手間さえかければ、コストをかけずにいくらでも機能を拡充できます。
なお、WordPress自体の利用料はかかりませんが、実際に運用する際にはレンタルサーバー代(月額数百円〜)とドメイン代(年間数千円程度)が必要になる点は理解しておきましょう。それでも従来のWeb制作と比べると非常にリーズナブルな価格で高品質なサイトを作れるのがWordPressの大きな強みです。
通常のWeb制作会社に依頼すると数十万円かかるようなサイトも、WordPressを使えば数万円程度で構築可能です。これは特に予算の限られる個人や小規模事業者にとって大きなメリットでしょう。
プログラミング知識ゼロでもサイト更新が簡単にできる
WordPressの管理画面は非常に直感的で使いやすく設計されており、プログラミングの知識がなくても簡単に記事の投稿や編集ができます。
SNSの投稿感覚で文章を入力し、画像を挿入したり、段落や見出しを整えたりできます。
最新のブロックエディターでは、文章や画像、動画などの「ブロック」を自由にマウスで動かし、配置するだけで見栄えの良いページを作成できます。
また、下書き保存や予約投稿など便利な機能も充実しています。サイトの更新をする際も、自分のペースで情報を発信できるため、時間とコストの両方を大幅に節約できます。これは特に情報の鮮度が重要なビジネスサイトにとって大きなメリットとなります。たとえば飲食店のメニュー変更やセールの告知など、タイムリーな情報発信が簡単にできます。また、更新作業を社内で完結できるため、外注コストの削減にもつながります。
豊富なテーマでデザインを自由にカスタマイズできる
「簡単にWebサイトが作れるといっても、デザインが不安…」
確かに、ほとんどのCMSではデザインの選択肢は乏しく、「そこは自分でやってください」となっているケースが多いのですが、WordPressであればこの点も安心です。WordPressには何千もの「テーマ」と呼ばれるデザインテンプレートが用意されているからです。これがオープンソースの強みで、世界中のユーザーがデザイン提供をしてくれているのです。
数が多いため、無料のものから有料のプレミアムテーマまで、用途や好みに合わせて選べます。ブログ、ポートフォリオ、企業サイト、ECサイトなど、目的に合ったデザインをすぐに適用できます。テーマを選んだ後も、色や配置、フォントなどをカスタマイズパネルから簡単に変更できるため、プログラミングの知識がなくても自分だけのオリジナルデザインを作り上げることができるのです。
また、レスポンシブデザイン(スマホやタブレットでも見やすく表示されるデザイン)に対応したテーマが多いため、どのデバイスからアクセスしても適切に表示されるサイトを簡単に構築できます。
デザインの知識がなくてもプロが作ったようなおしゃれなサイトを手軽に作れるのは安心ですよね。たとえば、「Astra」「OceanWP」「GeneratePress」などの人気テーマは、直感的な操作でデザインを細かく調整できるため、初心者でも自分好みのサイトデザインを実現できます。一方で、機能性が落ちてしまうデザインもあるため、見た目以外の部分も考慮したデザイン選びは必要です。
機能拡張プラグインでできることが無限に広がる
WordPressの強力な特徴の一つが「プラグイン」と呼ばれる機能拡張システムです。プラグインとはWordPressに新しい機能を追加するためのツールで、現在なんと5万種類以上ものプラグインが公開されています。
たとえば、お問い合わせフォーム、SNSシェアボタン、アクセス解析、セキュリティ強化、SEO対策、キャッシュ高速化など、必要な機能を後から簡単に追加できます。
特に人気なのがWooCommerceというプラグインで、これを導入するだけでWordPressサイトがフル機能のオンラインショップに変わります。
プラグインはほとんどがボタン一つでインストール・有効化でき、専門的な知識は必要ありません。サイトの成長に合わせて必要な機能を追加していけるため、小さく始めて徐々に拡張していくことが可能です。「こんな機能があったら便利なのに」と思ったら、ほとんどの場合それを実現するプラグインが既に存在しています。たとえば、多言語サイトにしたい場合は「WPML」や「Polylang」、会員制サイトにしたい場合は「MemberPress」など、目的に応じた最適なプラグインを選べます。
一点だけ注意がいるのが、WordPressのバージョンアップをした際、プラグインが機能を停止したり、不具合を起こす可能性があることです。こうなるとプラグイン側のバージョンアップを待つしかないのですが、WordPressのバージョンアップはプラグインとの相性を考えて実行すべきでしょう。
SEO対策がしやすくGoogleから見つけてもらいやすい
検索エンジンで表示順位を上げるための施策をSEO対策と呼びます。
「せっかくサイトを作っても誰も見てくれないのでは……」という懸念も、WordPressを使うことで解決に結びつきます。WordPressはSEO(検索エンジン最適化)に強いプラットフォームとして知られているのです。
WordPressは標準でSEOに配慮した構造になっていますので、SEOがよくわからない人でもご安心ください。対策に必須とされるクリーンなコード、適切なHTML構造、パーマリンク(URL)のカスタマイズなど、SEOの基本要素が最初から組み込まれています。
さらにYoast SEOなどの人気プラグインを導入すれば、SEO初心者でも簡単に踏み込んだSEO最適化ができます。タイトルやメタディスクリプションの編集、キーワード分析、内部リンクの提案、サイトマップの自動生成など、SEOに必要な作業をガイド付きで行えるのです。
これらの対策により、WordPressで作成したWebサイトなら、Googleなどの検索エンジンからの訪問者を増やし、サイトの認知度や集客力を高められます。
競合の多いWebの世界で見つけてもらいやすいサイトを作れるのは、ビジネスにとって大きなアドバンテージとなります。SEO対策は継続的な取り組みが必要ですが、WordPressならプラグインのサポートを受けながら効率的に実施できます。
スマホアプリでどこからでも更新可能な使いやすさ
WordPressの便利な機能の一つが、公式のスマホアプリ(iOS/Android)から記事の投稿や編集ができる点です。
外出先やカフェ、移動中の電車の中でも、スマホさえあればすぐにサイトを更新できます。写真を撮ってSNS感覚でそのまま記事に追加したり、下書きを保存しておいて後から仕上げたりすることも簡単です。特にブログやニュースサイトなど、情報の速報性が重要なサイトでは大きなメリットとなります。
また、コメント管理や統計情報の確認もアプリから行えるため、サイトの状況をいつでもチェックできます。これによりパソコンがなくても気軽にサイト運営ができ、更新頻度を高められます。
これを応用すると、ライフスタイルやビジネススタイルに合わせて柔軟にサイト管理が可能となります。たとえばイベント開催中の様子をリアルタイムで更新したり、営業時間の急な変更をすぐに告知したりといった、タイムリーな情報発信が可能になります。
WordPressはアプリの操作性も非常に直感的で、基本的な更新作業はほとんど制限なく行えるのが魅力です。
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WordPressのデメリットと対処法をわかりやすく解説
ここからはWordPressの課題とその解決策について説明します。どんな優れたツールにも長所と短所があります。WordPressの潜在的な問題点を理解し、適切に対処することで、より安全で効果的なサイト運営が可能になります。
サーバー・ドメイン設定の初期ハードルがある
WordPressを使い始める際の最初のハードルが、レンタルサーバーとドメインの設定です。WordPress自体は無料ですが、インターネット上に公開するためにはレンタルサーバー(Webサイトのデータを保存する場所)とドメイン(example.comなどのWebサイトのアドレス)が必要になります。
日常的にインターネットを使っていても、初心者にはこれらの選定や契約、設定は複雑に感じるかもしれません。
WordPressの初期設定は確かに少し手間がかかりますが、一度設定してしまえばその後のサイト運営はとても簡単になります。この最初のハードルを乗り越えることで、自由度の高いWebサイトを手に入れられるのです。初めての方は、以下を参考に、日本語サポートが充実したレンタルサーバーを選ぶと安心です。
レンタルサーバーの簡単インストール機能を活用しよう
初期設定の難しさを解消するための手段として、国内のサービスが安定したレンタルサーバーの選択があります。これらの国内の多くのレンタルサーバーでは「かんたんインストール」や「WordPressクイックスタート」といった機能が用意されているからです。
これを利用すれば、専門知識がなくても数分でWordPressをインストールできます。たとえば、ABLENETレンタルサーバーでは、管理画面から数クリックでWordPressをインストールできるシステムが整っています。
また、初心者向けのレンタルサーバーでは、ドメイン取得からWordPressのインストール、初期設定までをガイド付きで進められるサービスもあります。
さらに、最近ではWordPressが最初から設定された状態で提供される「マネージドWordPress」というサービスも増えており、技術的な設定をほとんど気にせずにサイト構築に集中できます。これらのサービスを利用することで、初期設定のハードルをグッと下げられるので、WordPressビギナーの方は積極的に活用するとよいでしょう。
具体的な手順としては、まずレンタルサーバーの公式サイトから申し込み、ドメインを契約し、サーバーの管理画面からWordPressインストールのメニューを選択するだけ、です。
あとは画面の指示に従って進めれば、10分程度でWordPressの初期設定が完了します。
セキュリティは定期的なアップデートが必要である
WordPressを安全に使い続けるためには、定期的なアップデートが欠かせません。WordPressのコアソフトウェア、テーマ、プラグインは頻繁にアップデートされ、セキュリティの脆弱性が修正されたり、新機能が追加されたりします。これらのアップデートを怠ると、古いバージョンの脆弱性を狙ったハッキングの標的になる可能性があります。
特に人気のプラットフォームであるWordPressは攻撃者の標的になりやすいため、常に最新の状態を保つことが重要です。アップデート作業自体はWordPressの管理画面から数クリックで実行できますが、サイトの規模が大きくなったり、プラグインが増えたりすると、管理の手間が増えてくることも事実です。
ただし、最新版にアップデートする際は、既存の機能に影響が出ないか確認するため、重要なアップデートの前にはバックアップを取っておくことをお勧めします。前述の通り、プラグインがWordPress本体のアップデートに対応していない、といったこともあるからです。
定期的なメンテナンスの習慣をつけることで、安全なサイト運営が可能になります。アップデートの際には、まず重要なデータのバックアップを取り、テスト環境でアップデートの影響を確認してから本番環境に適用するのが理想的です。
自動アップデート機能を有効にする設定方法
WordPressの定期的なアップデートの手間を省くために、自動アップデート機能を活用することも一つの方法です。WordPressには標準で一部の自動アップデート機能が組み込まれており、重要な機能だけは放っておいてもアップデートしてくれます。この機能は、さらに設定を拡張することができます。自動アップデートを有効にするには、まずWordPressの管理画面から「設定」→「一般」に進み、「WordPress の自動更新を有効化する」にチェックを入れます。これにより、セキュリティアップデートが自動的に適用されるようになります。
さらに、すべてのアップデートを自動化したい場合は、専用のプラグインを使うことで実現できます。「Easy Updates Manager」や「Companion Auto Update」などのプラグインを使えば、より細かい設定が可能になります。たとえば、特定のプラグインだけ自動更新したり、大規模なアップデートは手動で行うといった柔軟な設定ができます。
自動アップデートを設定することで、常に最新の状態を保ちながら、管理の手間を大幅に削減できます。ただし、重要なサイトでは、自動アップデートによる予期せぬ不具合に備えて、定期的なバックアップは欠かさないようにしましょう。
自動アップデートを設定しておけば、セキュリティに関する緊急の修正パッチなども自動的に適用されるため、忙しい方や複数のWordPressサイトを運営している方には特に便利な機能です。
不正アクセスやハッキングなどセキュリティリスクがある
WordPressは世界中で最も使われているCMSであるため、残念ながらハッカーからの標的にもなりやすいプラットフォームです。適切な対策を怠ると、不正アクセスやマルウェア感染、データの改ざんなどのリスクがあります。
特に弱いパスワードの使用、古いバージョンのWordPressやプラグインの放置、信頼性の低いプラグインの使用などは、セキュリティ上の大きな脆弱性となります。また、レンタルサーバーのセキュリティ設定が不十分な場合も危険です。
しかし、これらのリスクは適切な対策を取ることで大幅に軽減できます。具体的には、強力なパスワードの使用、定期的なアップデート、不要なプラグインの削除、定期的なバックアップの取得などが基本的な対策となります。また、セキュリティプラグインを導入することで、ブルートフォース攻撃(パスワード総当たり攻撃)の防止やファイルの監視、マルウェアのスキャンなど、多層的な防御が可能になります。
適切なセキュリティ対策を講じることで、WordPressサイトを安全に運営できます。セキュリティ対策は面倒に感じるかもしれませんが、サイトが乗っ取られるといったトラブルを防ぐために不可欠な作業と言えます。
セキュリティ対策のプラグインを導入しよう
WordPressのセキュリティを強化するために、専用のセキュリティプラグインというものもあり、この導入がおすすめです。人気のセキュリティプラグインには「Wordfence Security」「Sucuri Security」「All In One WP Security & Firewall」など。
これらのプラグインは、多様なセキュリティ機能を提供しています。ファイアウォール機能で不審なアクセスやブルートフォース攻撃を自動的にブロックしたり、マルウェアスキャンでサイト内のファイルを定期的にチェックしたりします。また、ログイン保護機能でログイン試行回数を制限したり、二段階認証を導入したりすることも可能です。二段階認証は極めて強力で効果的なセキュリティ対策と言われています。さらに、ファイル変更監視機能で不正なファイル改ざんを検知したり、攻撃元のIPアドレスを自動的にブロックしたりする機能も備えています。
こうしたセキュリティプラグインの導入は非常に簡単で、WordPress管理画面の「プラグイン」→「新規追加」から検索してインストールするだけです。インストール後は、プラグインの推奨設定に従って基本的なセキュリティ設定を行いましょう。無料版でも十分な機能が提供されていますが、より高度な保護が必要な場合は有料版へのアップグレードも検討するとよいです。
特に訪問者の多いサイトや、個人情報を扱うサイトでは、セキュリティ対策に万全を期することが重要です。
WordPressはやめた方がいいという意見があるのはなぜ?
近年、「WordPressはもう古い」「他のCMSやサービスに乗り換えるべき」という意見を目にすることがあります。その理由としてよく挙げられるのが、セキュリティリスク、サイト速度の問題、管理の複雑さなどです。特に多くのプラグインを導入すると、サイトが重くなったり、互換性の問題が発生したりすることがあります。また、最新のWebテクノロジーへの対応が遅いという指摘もあります。
さらに、最近ではWebflowやWixなどのノーコードツールや、Gatsby、Nextなどの静的サイトジェネレーターが台頭してきており、特定の用途ではWordPressよりも適している場合もあります。確かに、シンプルなポートフォリオサイトや小規模なブログであれば、より手軽なサービスの方が向いているかもしれません。
しかし、これらの問題の多くは適切な設定やプラグインの選定、定期的なメンテナンスによって解決できるものです。また、プラグインを使い過ぎるなど、運用の方法に問題があるケースも散見します。
WordPressは進化を続けており、ブロックエディターの導入など、モダンなWeb開発のトレンドを取り入れる努力も行われています。多様なニーズに対応できる柔軟性、豊富なリソースとコミュニティの存在、長期運用の実績などを考慮すると、ほとんどのケースでWordPressは依然として優れた選択肢であると言えるでしょう。
サイト速度の問題も、キャッシュプラグインやCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)の活用で大幅に改善できます。結局のところ、自分のニーズとスキルレベルに合った選択をすることが最も重要なのです。
代替サービスが登場しているがOSSの透明性や信頼性で優位
それでもこうしたことが話題になる背景として、近年、WordPressの代わりになりそうな、Wix、Squarespace、WebflowなどのWebサイト構築サービスや、HeadlessCMSと呼ばれる新しいタイプのCMSが登場し、選択肢が広がっていることもあります。
これらのサービスは、より直感的なデザインインターフェース、高速なサイト表示、セキュリティ面での安心感などをアピールポイントとしています。特に技術的な知識が全くない初心者や、特定の用途(ポートフォリオサイトやシンプルな企業サイトなど)に特化したサイトを作りたい場合は、これらの代替サービスが適している場合もあります。
しかし、WordPressがオープンソースソフトウェア(OSS)である点は、さまざまな点で大きな優位性があります。OSSは透明性が高く、ソースコードが公開されており、誰でも中身を確認できるので、「開発者の数が桁違い」と言えるのです。これにより、たとえば、プラグインやデザインの数が無数にあったり、セキュリティの脆弱性が発見されれば世界中の開発者によって迅速に修正されるなどの利点があるわけです。
またWordPressは特定の企業に依存することなく、サイトの所有権と自由度が保証されます。
一方、多くの代替サービスは「クローズドシステム」であり、サービス提供会社に依存する形になります。料金体系の変更、機能の廃止、最悪の場合はサービス自体の終了などのリスクがあり、長期運用を考えるとWordPressの方が安心感があります。
何よりも、WordPressの膨大なプラグインエコシステムとコミュニティによるサポートは、他のどのプラットフォームも追随できていない強みです。サイトの成長に合わせて無限に拡張できる柔軟性と、20年近い実績に裏打ちされた信頼性は、依然としてWordPressの大きなアドバンテージとなっていますし、これに打ち勝つサービスが今後登場するは疑問です。
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WordPressに関するよくある質問と回答
WordPressを始めるにあたって、多くの初心者の方が抱きがちな疑問について、わかりやすく回答します。これらの情報を参考に、WordPressでのサイト作りに対する不安を解消し、自信を持って始められるようになりましょう。今回紹介する基本的な疑問点を理解しておくだけでも、WordPressを始める際の大きな助けになるはずです。
WordPressは初心者でも十分に使いこなせるシステムです。確かにWordPressの初期設定(サーバーやドメインの契約など)には少しハードルを感じるかもしれませんが、一度設定してしまえばその後の操作はとても直感的です。記事の投稿や編集は、SNSのような感覚で行えます。
WordPressの初心者にやさしい特徴として、視覚的なエディターがあります。見たままの編集ができるブロックエディターを搭載しているため、直感的に操作できます。また、管理画面は日本語対応で使いやすく設計されています。初心者向けの解説記事や動画が豊富にあり、困ったときに質問できるコミュニティも充実しています。
もし最初の設定に不安があれば、WordPressが簡単にインストールできるレンタルサーバーを選ぶと良いでしょう。サーバー会社のサポートや初心者向けのWordPress講座も活用できます。多くの方がプログラミング知識ゼロの状態からWordPressを始め、素敵なサイトを運営しています。最初は基本機能だけを使い、徐々に高度な機能に挑戦していくのがおすすめです。実際、WordPressユーザーの多くは専門的なIT知識を持たないまま、素晴らしいサイトを作り上げています。
WordPressは非常に柔軟性が高く、ほぼすべてのタイプのWebサイトに対応できます。特にブログやニュースサイトには最適で、記事の投稿・管理・カテゴリ分けなどの機能が充実しています。企業サイトやポートフォリオも専門知識なしでプロフェッショナルに作れます。WooCommerceプラグインを使えば本格的なECサイトの構築も可能です。また、会員限定コンテンツを持つメンバーシップサイトや、レストラン・美容院などの予約システムも専用プラグインで実現できます。
特に定期的に更新するコンテンツがあるサイトや、成長に合わせて機能を拡張したいサイトに向いています。複数の管理者による運営も権限設定が柔軟にできるため便利です。非常に複雑な動的機能が必要な大規模サイトでは専用開発システムが適している場合もありますが、高速化プラグインを使えばほとんどのケースでパフォーマンス問題は解決できるでしょう。
最近ではコーポレートサイトや政府機関のサイト、有名メディアサイトなど、大規模で信頼性の高いサイトでもWordPressが採用されています。その汎用性と拡張性の高さから、小規模なブログから大規模なポータルサイトまで、幅広い用途で活躍しています。実際、ソニー、ディズニー、ブルームバーグなどの大企業もWordPressを採用しており、その信頼性と柔軟性は実証済みです。
WordPressとWixやJimdoなどのホームページ作成サービスの主な違いは自由度と拡張性にあります。WordPressは圧倒的に自由度が高く、あらゆる機能を追加できますが、ホームページ作成サービスは提供機能以上のことはできません。
コスト面ではホームページ作成サービスは月額利用料(数千円〜)が発生しますが、WordPressは無料で、サーバー代とドメイン代(合計で月数百円程度から)だけで済みます。長期運用ではWordPressの方がコスト効率が良い場合が多いです。
データの所有権もWordPressではすべて自分のものですが、ホームページ作成サービスではサービス側にデータがあり、サービス終了時にデータ損失のリスクがあります。学習曲線について、ホームページ作成サービスは初期学習コストが低くすぐに始められますが、WordPressは初期設定に手間がかかる代わりに応用範囲が広がります。SEO対策もWordPressの方が高度なカスタマイズが可能です。
初めてサイトを作る方や手軽に始めたい方にはホームページ作成サービスも良い選択肢ですが、長期運用や機能拡張、コンテンツ所有権を重視する方にはWordPressが適しています。多くの企業がホームページ作成サービスからWordPressに移行するのも、自由度の高さとコスト効率の良さが理由です。
WordPressでのサイト構築は、初めは少し学習が必要ですが、一度マスターすれば次第に簡単になり、あなたのWebサイトはあなたの思い描いた通りに成長していくでしょう。初心者の方でも、コミュニティの助けを借りながら、素晴らしいWebサイトを作れるのです。将来的にビジネスの成長に合わせてサイトも進化させたいと考えている方には、特にWordPressがおすすめです。
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